東京五輪開催は中止すべき!

 この夏に開催が予定されている東京オリンピックパラリンピックはいっそのこと中止した方がいい。

 

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        後任の会長にはこれらの人たちの名が挙がっているが・・・

        (2021年2月16日 ABCテレビ「羽鳥モーニングショー」より)

 

 東京五輪組織委員会の新会長に誰が選ばれようとも、開催国である日本は感染者数は少なくなっているとしても依然として新型コロナ禍に見舞われていることに間違いない。

 

 日本だけでなく他の国も新型コロナウイルスの収束が認められないような状況下で東京五輪を強行開催することにどのような意義があるのか、私は疑問に思う。

 

 また今回の東京五輪東日本大震災からの復興を意味付けた大会でもあるということを考えると、13日に福島・宮城の両県で起きた震度6強の余震はその意味付けを消滅させるのではないか。

 

 3月25日に福島県をスタートする聖火リレーは予定通り実施すると組織員会は言っている。

 激甚災害にも指定されるかもしれない今回の余震に見舞われた地域はそれどころではあるまい。
 
 もしコロナ禍もなくて通常と同じ形で開催したならば、国立競技場には一万数千人ともいわれる各国の選手団・役員が押し寄せるだろう。
 また国内外の観客も国立競技場には延べ何十万という人たちがやってくるだろう。

 

 世界中が新型コロナの感染拡大に見舞われている今、東京五輪に選手団を派遣する国がどのくらいあるのかないのか、予想もつかない。
 外国から東京五輪を観戦に来る人たちもどのくらいいるのか、これも予想がつかない。

 

 世界の新型コロナが収束していない中で、日本に来る観戦客や選手団役員一人一人に対して検温やPCR検査の確認あるいはワクチン接種の有無などを行うとすれば、どれほどの人的・物的負担がかかるか組織委員会では把握しているのだろうか。

 

 また選手団や役員、観客に感染者が見つかった場合、その人たちの隔離施設を確保しているのだろうか。

 

 4月から9月にかけて気温の高い時期、一時的に新型コロナウイルスの活動が鈍くなることはあるかもしれない。その時期に見かけ上感染者数が減ったとしても安心はできない。

 

 そして初秋になれば再び感染者が増えてくる。このことは昨年の感染者数を見ればわかることである。その後11月からは爆発的に感染者は増えてきた。

 

 今年からワクチン接種が始まったといえ、日本においてその接種はようやく始まろうとしている段階で、外国と比べワクチン接種スケジュールは遅々としている。
 このようなことから今夏までに日本国民が集団免疫を得ることは不可能である。

 

 そういうことを考えれば、今夏の東京五輪の強硬開催はそれがどういう結果に終わろうとも私には無謀に思えるのである。

 

 強行開催しても世界からどのような評価を受けるかわからない東京五輪に充てている多くの人的・物的資源は、東京五輪開催を中止して新型コロナ禍の対応や震災の被害者の救済などに振り向けることこそが当然だろうと考えるのである。