アベノマスク、配送料に約10億円!
政府は約8000万枚もの在庫を抱え、その保管料に6億円もかかっていた「アベノマスク」を希望者に配布するとしていたが、厚労省によると配布希望者は1月末で約37万件あり、応募枚数は約28000万枚に上るという。そしてこれらの配布希望者への配送料が約10億円もかかることを知って驚いてしまった。
大量保管の「アベノマスク」をそのまま廃棄すれば6000万円の費用だが、それじゃもったいないと配布すると10億円(!)もの配送費用がかかるという。
いっそのことすべて廃棄した方がマシ!、だと普通じゃ考えてしまいたいが「日本人の感覚ではそうはならない、ちゃんと使ってもらえば経済効果もある」とは政府関係者の発言だ。
欠陥だらけの「アベノマスク」の配送料に約10億円もの税金を使ってどの程度の経済効果があるのか、聞きたいものである。
猛威をふるうコロナ禍で生活基盤を脅かされている多くの人が国からの支援を求めているさなか、「アベノマスク」の配送料に10億円もの大金を費やすことにどんなに矛盾を感じているだろうか。
政府は、在庫の「アベノマスク」を希望者に配布すると言った以上それを引っ込めるわけにはいかないかもしれない。
安倍政権下で配布された「アベノマスク」はコロナ禍で市場のマスクが不足したことを補う(最適な配布時期は大きく失してしまったけれど)という明白な政策理由があったために無償だったのだ。
しかし、今回の「アベノマスク」配布は大量の在庫を一掃するためだから、本来の目的とは大きく異なる。
ならば現物は無償だとしても配送料ぐらいは配布希望者の負担と変更すべきだろう。
もしくは配布希望者に配送するのではなく、取りに来てもらったらいいのだ。
このことによって配布希望者や配布枚数が激減するかもしれない。でもそれが「アベノマスク」に対する真の評価であるかもしれない。
自分の懐を傷めない税金とみれば、何十億何百億円かかろうとも湯水のごとく使おうとする発想に怒りがこみ上げる。