官邸はまた悪人を作り上げようとしている~加計学園疑惑


 日を追うごとにますます膨らんできた加計学園疑惑。

 その構図はあの森友学園問題とほとんど同じといえる。

 森友学園問題では、「一般人を参考人招致することには無理がある」と最初は言っておきながら、安倍首相からの100万円の寄付があった疑いが公けになると、一転して籠池前理事長を証人喚問にかけた与党自民党

 一方の昭恵夫人や関係官僚については参考人招致さえもしない自民党

 そしてその後は籠池氏を大悪党に仕上げる工作に奔走する官邸。

 さらに加計学園疑惑では新たな内部文書が出るたびに知らぬ存ぜぬと言い張る官房長官


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加計学園二冠する内部文書は間違いなく本物と証言した前川氏
(MBS TV5月25日 「ちちんぷいぷい」より)
 
 本日(25日)発売の週刊文春には「総理のご意向 文書は本物です」と公表した前文部科学事務次官前川喜平氏が語った記事が掲載された。

 これを見た瞬間、パズルが当てはまるように私は官邸の仕組んだからくりを知った。

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前川氏をことさら悪い人間に仕立てようとする記事か?
(読売新聞 5月22日付け朝刊より)

 3日前の5月22日付け読売新聞の朝刊に、4段抜きで「前川前次官 出会い系バー通い」との見出しがあった。

 前川氏は文部科学省の再就職斡旋問題で今年1月に引責辞任したが、在職中の行動が教育関係トップとして不適切だったことを取り上げたものだ。


 はて?、本人がすでに辞任しているという今の時期に、この内容でこの記事の取り扱いはなぜ?と私は不自然さを感じた。

 しかし、その時にはそれ以上のことに考えが及ばなかった。

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MBSラジオ放送記者 武田氏は「本当ならいろんな謎が解ける」と言っている
(MBS TV5月25日 「ちちんぷいぷい」より)

 しかし、今日発売の「週刊文春」の記事にある前川氏の名と、MBSテレビ「ちちんぷいぷい」で報じられたことなどを考えあわせると、官邸では加計学園の内部文書をリークした人物を、再び籠池氏と同じように悪人に仕立てようとしているのではないか、と思われるのである。

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かつての上司に対する礼儀は忘れない前川氏
(MBS TV5月25日 「ちちんぷいぷい」より)

 松野文科相は前次官の証言に「すでに退職された方なのでコメントする立場にない」というけんもほろろの対応なのに、一方では読売新聞のこの大きな記事の扱いかたは奇妙に感じる。

 22日に読売新聞に載っていた前川氏に関する記事は、前川氏を悪人にイメージ付けするための策略だったのである。

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これが「忖度」というものかしら?、いや官邸の圧力だ
(MBS TV5月25日 「ちちんぷいぷい」より)

 国会における改憲問題で「読売新聞を読め」と安倍首相が答弁したことでも分かるように、この新聞が政治に関して中立だとはとても思えない。

 いつの時代でも、メディアは「権力の番人」として国民に貢献する義務がある。

 反するようだが、そういう私は読売新聞を読んでいる。
 敵を知ることが一番の武器になるからである。

 ただスポーツ欄の記事が巨人一辺倒になるのが辛い。