暑さ対策で東京五輪にサマータイム導入?また安倍首相のパフォマが始まった

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この絵で少しは涼しくなるかな

 安倍首相は7日、東京五輪パラリンピックの大会期間中の暑さ対策として、サマータイムの導入を検討するよう自民党に指示する意向を示したという。

 組織委員会森喜朗会長の提案で、2時間時計の針を進めるようだが、この提案にパフォーマンスの材料を探していた安倍首相が飛びついた。

 もちろん外国でもサマータイムを導入している国はあるが、導入まで長い期間と慎重な検討を行った結果だ。

 もし導入となれば2年を切った短期間で、しかもオリンピックの暑さ対策のためだけにわざわざ導入した国はないだろう。

 ある経済学者は、サマータイムを導入すると省エネや温暖化ガスの削減効果があり、サマータイム導入で7000億円(!)の経済効果があるというがどういう試算か見てみたいものだ。この方は2005年にサマータイム導入論議が生じたときにも1兆2000億円の経済効果があると言った。魔法の杖でも振るんだろうか。

 五輪の夏の酷暑を避けるためだけのサマータイムなんて、今の日本国民と社会にとっては弊害多くして何の益もない。

 以前、暑さ対策のために発表されたように競技開始時間を前倒しにしたりすることの方がサマータイム導入よりも確実で手っ取り早いし、国民生活に与える影響も少ない。

 肝要なのは、サマータイムを導入したからといって酷暑がどこかへ去ってしまうわけではないのだ。

 もう東京五輪まで2年を切っているのに、こんな突発的にサマータイム導入の検討指示は、9月の自民党総裁選を狙った安倍首相のいつものパフォ-マンスであろう。

 さらに、安倍首相がこのサマータイム導入を検討するよう指示した別の意図は、東京五輪の一時的な酷暑対策なんかではなくて、この導入を糸口にサマータイムを定例化して、夏場における長時間労働への抵抗が少なくなることを目論んでいるのだろう、ということも忘れてはならない。