何を考えているのか~全世帯にマスク2枚ずつ配布
4月1日、安倍首相は全世帯にマスク2枚ずつを再来週から配布すると発表したのを知って唖然とした。
全国でおよそ5,000万所帯に1世帯当たり2枚ずつといえば総数1億枚のマスクである。
マスクは1枚200円というからマスク代だけで200億円である。
(写真のマスクと今回のマスク配布は関係ありません)
いくら再使用が可能だというマスクと言っても、1世帯当たり2枚程度ではいかにも心もとない。
ましてや外出自粛の下ではそのマスクを使う機会も薄れる。さらに家庭内で使用するということはほとんどないだろう。
もちろん1枚でもマスクが欲しくて薬局などで並んだが、入手できなかったということもあるだろう。
どうしても必要なとき、そんなときは手作りしたらいいのである。
マスクは手持ちの材料で簡単に手作りできる。
ガーゼやハンカチ、あるいはそれに類したものでマスク1枚を作るのにおよそ30分もあればできるのである。
テレビではハンカチを使って2分ほどでマスクを作っていた。
マスクの効果は市販のもであろうと手作りであろうと効果に大きな違いはない。
見た目だけであるが、手作りでも遠目にはほとんど遜色はない。
このように手作りでも十分間に合うマスクを、緊急事態宣言云々が取りざたされているこの状況下で、国家が全世帯に2枚ずつ配布するという、まるで余った税金の使い道がないから余興でやるのかと思うようなことを「どうだ、安倍政権はこんなに頑張っているんだぞ」と得意げに発表する安倍首相。
これらマスク1億枚の流通コストも馬鹿にならないであろう。
それよりもっと早急にやるべきことがほかにあるはずだ。
百歩譲ってマスクに限定するならば、医療機関でのマスク不足を早急に解消するのが先決ではないのか。
全世帯にマスク2枚ずつ配布? あきれてものが言えない。
こういう実態にそぐわぬ小手先の細工で国民の歓心をそそろうとするやり方が安倍政権だということは重々わかっていたが、このマスクの件であらためてこの国は大丈夫か、と思ったのである。