ようやく緊急事態宣言か、すべてが遅すぎる安倍政権!

 6日、安倍首相が緊急事態宣言を出す意向を固めたことがわかった。

 有識者の意見を集めて7日に発令するというが、何とのんびりしたものか。

 この間にも感染者は増え続けているのだ。

 

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           (2020年4月6日 「羽鳥モーニングショー」より

 

 日本におけるここ数日の新型コロナウイルス感染者数の増加を見ると,もうただ事ではないと素人の私でさえ思う。

 

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               緊急事態宣言、外国との違い

          (2020年4月5日 ABCテレビ「サンステ」より)

 

 今日のABCテレビの「羽鳥慎一モーニングショー」でコメンテーターの石原良純氏が、日本政府の新型コロナ感染予防対策がすべてにおいて遅すぎる、現在の状況など2か月前には予想できたはずだ、と怒っていた。

 

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          この日の羽鳥慎一モーニングショー、出席者の面々

          (2020年4月6日 「羽鳥モーニングショー」より)

 

 「緊急事態宣言を発令してもヨーロッパのようにロックダウン(都市封鎖)ができるわけでもない」と安倍首相は何度も言うに至ってはあきれてしまう。

 そんなことは多くの人が知っているし、だから、どうなんだ、と逆に問いたい。

 

 緊急事態宣言を発令する者がこのような意識では、今からその効果が危ぶまれてしまう。

 

 Googleが調査した各国の新型コロナの危機意識を、外出自粛という視点でとらえて家庭にとどまった人たちの増減を調べると、日本はわずか+7%で、イタリア、スペイン、アメリカよりも格段に低い。

 

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            (2020年4月5日 ABCテレビ「サンステ」より)

 極端に言えば、新型コロナの影響で日本では外出自粛をした人が7%しかいないのである。

 

 同様に、新型コロナが感染拡大が起きてからどのくらいの人が職場に赴いたかを調べると、日本は平常と比べわずか9%しか減っていないことがわかる。スペインやイタリアそしてアメリカなどは大幅に出勤者が減っている。

 

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            (2020年4月5日 ABCテレビ「サンステ」より)

 

 もちろんロックダウンなどというような強力な法規制が取れたということもあろうが、それにしても日本国民の危機意識は希薄である。

 

 とは言うものの遅まきながら緊急事態宣言が発令されれば、それなりの危機意識が国民により強く浸透するのは日本人の国民性を考えると期待できるかもしれない。

 

 しかし一方で、日本はすでにのっぴきならぬ事態に陥っているかもしれない、と感じることがある。
 
 アメリカ・カリフォルニア州は3月19日に外出禁止令を出した。

 それに遅れること3日、今度はニューヨーク州が22日夜から外出禁止令を出した。

 その後の両州の感染者数は以下のとおりである。

 

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          対応をわずか3日早めるだけでこの違い

           (2020年4月6日 「羽鳥モーニングショー」より)

 

 外出禁止令をわずか3日早めるだけでこのように大きな差が出てくる。

 こういうことが今の安倍政権にはわかっていない。

 

 日本の現状がギリギリの瀬戸際だと分かっておきながら、すぐさま手を打たない摩訶不思議な対応は何を意図しているのか。

 

 安倍首相がいろいろと理由を付けて新型コロナ感染予防の適切な対応が後手になればなるほど、甚大な被害がこの日本国と日本国民を襲うのだ。

 

 安倍政権の新型コロナの対応をみると、あの元寇を追い散らした「神風」がいつか吹くのではないか、とどこか期待しているようなふしがある。

 

 新型コロナもそうだが、疫病においては自然の摂理と科学にそむく現象が起きるはずもない。


 もちろん新型コロナウイルスには未知の分野もあろうが、自然の摂理に基づいて出た結果が間違うことは絶対ない。

 

 疫学的調査を正確に行い、その結果に基づいた対策を迅速に行ってこそ、疫病禍を早く終息させることができる唯一の方法である。

 

 相手は忖度もおべんちゃらも通じない新型コロナウイルスである。

 

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          危機意識の向上にこんな過激な発言も・・

            (2020年4月5日 ABCテレビ「サンステ」より)

 

 政治を絡めない適切な対応が求められるが、今回の新型コロナ禍の日本政府の対応には外国からいろんな疑問が発せられている。

 その多くは、感染者数が果たして事実に沿ったものかどうか、ということである。

 

 日本在留の外国人のひとりはこう言っている。


パンデミック(世界的流行)なのに、1カ国だけ例外というのは信じられないから、発表されている感染者数は信じられない」と。

 

 これは日本の感染者数の少なさを指摘し、その原因としてPCR検査が十分に行われていないのではないかということを不安に思っているのである。

 

 オックスフォード大学の研究グループは、ドイツ、イタリア、韓国、アメリカそして日本の100万人あたりの検査数を調べた結果を次のように報告している。

 

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              日本の検査数はわずか273人/100万    

            (2020年4月6日 「羽鳥モーニングショー」より)

 

 日本は医療でも先進国と言われているのだ。こういうことがあり得るだろうか。

 
 また在日アメリカ大使館は先週金曜日に在日アメリカ人に対して次のようなメッセージをHPに載せた。

 

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アメリカ大使館はコロナ・シャーレになりそうな日本から自国の人間を帰国させ始めた

           (2020年4月6日 「羽鳥モーニングショー」より)

 

 外国から、日本の感染者数に疑問を抱くと言われていることを思えば、日本国内の感染者は少なく見積もっても発表されている数の5ないし10倍はいるだろう。

 

 ここで時事通信は先週の金曜日、日本政府について下記のように伝えている。

 

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          (2020年4月6日 「羽鳥モーニングショー」より)

 

 この文章、解釈の仕方によっては、日本政府が「必要以上に検査をしていないかを調査」と、医療機関にPCR検査に抑制をかけているようにも読み取れるのは思いすぎか。

 

 今日(6日)の「モーニングショー」では、政治ジャーナリストの田崎史郎氏とコメンテーターの玉川徹氏がPCR検査について、両者ともかなり気色ばんで意見を戦わせていた。

 

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            いつものバトル、こうして真実が暴かれる

           (2020年4月6日 「羽鳥モーニングショー」より)

 

 田崎氏は官邸の代弁者だと私は思っている。

 

 だからいくら玉川氏が追及しても、取って付けたような理由で安倍政権を護り続けていることはわかっているからそれを前提に二人の激論を聴いていた。

 

 この日、田崎氏は石原氏とも意見を戦わしていたがこのような激論を通じて官邸の本音あるいは姿勢がわかる時がある。

 

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         石原氏は政府はもっと早めの対応を、と攻めたが・・・

           (2020年4月6日 「羽鳥モーニングショー」より)

 

 おかげでメインキャスターの羽鳥慎一氏はパネルの一部を説明し終えず、時間切れとなったのは少々残念だった。

 

 しかし羽鳥氏の力量を知るのはいつも番組が終わってからで、メインキャスタとしての余韻がしみじみと伝わってくるのはその時である