石原元知事の会見

 
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日本記者クラブで会見する石原元都知事 (TOKYO MX オンライン より)

 石原元知事が百条委員会の招致を前にして本日(3月3日)、日本記者クラブで会見を行った。

 最初の7~8分は石原自身が発言したが、その中身はやはり保身のための小池都知事に対する批判であった。

 その後、石原氏の代読と言う形でほかの者が会見文章を読み上げた。


 その内容には特に目新しいものは無く、従来と同じ主張であった。

 石原氏は「私が具体的に判断したことは無かった」と言う。

 そして、専門家や技術会議の判断を得て(豊洲移転を)発表した、とも言う。

 もし土壌汚染が解決できないときは豊洲移転という考えは無かった、とも述べた。


 そして代読が終わると、記者からの質問を受けた。

 Q:高濃度の土壌汚染について、なぜ豊洲に移転することになった?

 石原氏:私は専門的な知識はない。議会が決めた

 Q:交渉経過の途中で変だと思わなかったのか、なぜ進めたか?(瑕疵担保の免責の件)

 石原氏:濱渦氏に任せた。
      私自身が東京ガスと契約にサインした覚えはない。


 その後、石原氏の都知事時代のビデオが会場に流された。
 そこでは石原氏は今の築地市場がいかに不衛生で時代遅れなのかを述べていた。


 数分間のビデオが終わって、石原氏は司会者の言葉をさえぎって、こう言った。

 「学者は、豊洲は安全だと言っている」と。何度も豊洲市場は絶対安全だと。


 ここでさらに質疑。

 Q:市場の移転に関することはすべてほかの人に任せていたのか?

 石原氏:任せざるを得ないじゃないか。

 Q:判断が変わった理由は?

 石原氏:判断が変わったのじゃない、議会が決めたことだ。

 Q:石原氏自身の責任は?

 石原氏:議会が決めたこと。

 Q:当時のトップとしての責任は?

 石原氏;土地の価格など私が決めたことではない。
     
Q:小池都知事に対して

石原氏:今の(豊洲市場移転延期の)責任を取るべき

Q:築地で働いている人たちに対して何か?

石原氏:なぜ(豊洲市場に)行かないんだ。(築地の人たちは)訴訟を起こしたらいい。何も危険は無いんだから。科学者も言っているけど安全なんだから。

Q:当時の(都知事行政の中で)豊洲移転の順位は?

石原氏:豊洲に移転というのは専門家が決めたこと。
 
Q:H23年には土壌汚染の法的拘束力があったのをご存知か?

 石原氏:専門的なことは知らない。

Q: 知らなかったら、知事は必要ないのではないか?

石原氏:判断は専門家がやるもの。

Q:瑕疵担保のハンコを押していないのは確かか?

石原氏:そんなこと専門家に任せるほかないじゃないか。議会も決めたことだ。

Q:ハンコの件は?

石原氏:(そのときの状況の下で)ハンコを私は押していない。

Q:損害の件で訴訟が起きたとき、賠償を求められたときは?

 石原氏:(個人に対しての)それはおかしいでしょう。議会が決めたことだ。

Q:濱渦氏が東京ガスとの間に行われた水面下のことをご存知か?

石原氏:そういうことは受けていない。

Q:瑕疵担保放棄の件で(自身が)ハンコを押していないのは覚えていないのは確か?

石原氏:覚えていない。

Q:今回の責任(豊洲市場の件)は誰だと思うか?

石原氏:議会の責任だ。

Q:土壌汚染が膨れ上がった原因は?

石原氏:わからない。

Q: 瑕疵担保責任担保の免除は誰が決めた?
   なぜ濱渦氏に問わないのか?

石原氏:それはわからない。

Q:なぜ立ち会った人(濱渦氏)に(今まで)聞かなかったのか?

 石原氏:聞きましょう。


 とにかく明確な回答が無くて、同じ質問の繰り返しであった。

 記者たちはあきらめ顔で、徐々に質問も少なくなった。

 石原氏は最後の最後まで言っていた。

 「なぜ豊洲に移らないのか。
 科学者が安全だと言っているのになぜ移らないのか」と。

 そして石原氏が会場を後にするとき「皆さん、不満顔のようだが」と言っていた。


 1時間余りの会見は終わったが、ほとんどの記者が不満顔であったに違いない。

 それも当然でしょう。
 石原氏の話には時々つじつまの合わない点も見られた。


 今月20日に行われる百条委員会での石原氏の証人喚問ではどういう結果になるか、多少の不安も覚える今日の会見であった。


(速報で投稿しました。 できるだけ正確に記したつもりですが、もし内容に誤りがあればご容赦ください)