傍聴人退席も出た石原元知事の証人喚問~豊洲問題百条委員会


 豊洲市場問題で開かれた東京都百条委員会に石原元都知事が証人として出席した。

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都議会インターネット中継より(3月20日

 今日は石原証人の健康を気遣って特別に証言席が設けられ、そこで座って証言することになっていた。

 開会に先立って特別に発言を求めた石原証人は自分は2年前に脳梗塞をわずらって片手が不自由で、しかも記憶に支障があるかもしれない」と述べた。

 予防線を張ったようである。
 

 案じていたとおり、自民の委員からは、なぜ豊洲に移転を決断したのか、土壌汚染に対してどのように判断したのか、水面下交渉などについて石原証人に対する鋭い質問は無く、豊洲移転を決断したのは「大英断」だと、むしろ石原証人をたたえる発言に終始した。

 この間、しばしば石原証人の持論が長く続き、傍聴人席から多くの野次が飛んで委員長がその傍聴人の退席を求めるという場面もあった。

 自民党を除く他の会派からの質問に対する証言では、石原証人は「記憶に無い」「担当者に一任していた」などと述べるばかりであった。

 このような石原証人の発言に傍聴人席から再び野次が飛んだ。

 ここで再度、不規則発言をした傍聴人に対して委員長が退席を求めた。
 

 石原証人は「記憶に無い。記憶に無いものは記憶に無い」「地下水について高いハードルを設定したかもしれないが、それを飲んだり魚を洗うわけじゃない」「あれだけの建物を建てて使用しないのはおかしい」「これは小池知事の不作為だ」などと一方的に述べた場面が多かった。

 石原証人は求められていない持論を何度も展開し、質問する委員に対しては恫喝に近い発言をした。

 午後1時から始まった石原証人に対する百条委員会は同2時40分ごろ終わった。


 何か空しい空気が漂っているのは気のせいだろうか。