信念を貫き通すためには地位などに執着しない政治家はいないのか?

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辞任したスパイサー米大統領報道官

  米大統領報道官ショーン・スパイサー氏は21日、トランプ大統領が金融界の大物アンソニー・スカラムッチ氏を新しい広報部長に任命したことに対して抗議し、辞任した情報が伝わってきた。

 スパイサー氏は大統領執務室でトランプ大統領に詰め寄って「彼(スカラムッチ氏)か、私か」と「最後通牒」突きつけたという、まさに自分の信念を貫き通すその光景を想像すると、アメリカの政界には日本の武士道精神を彷彿とさせる政治家が居るんだ、と嬉しくなる。

 ひるがえって日本ではどうか。

 あれほど「憲法改正は今は考えない」と安倍首相と距離を置いていた(と思われた)岸田文雄外相は、20日の安倍首相とふたりきりの会食に臨んだ後で「安倍政権を全力で支える」と発言し、首相の人事構想に従う見通しとなった、という。


 ポスト安倍を狙っていると囁かれていた岸田氏のこの豹変ぶりを知って、トランプ大統領に抗議して辞任したスパイサー氏と、どうしても比較してしまう。

 岸田氏は安倍首相からどういう媚薬をかがされたのか。

 「憲法改正は今は考えない」と言っていた岸田氏が、いとも簡単に安倍首相に取り込まれてしまう姿を見ていると、それまでの岸田氏の信念はどこへいったのかと思ってしまう。

 もはや日本には、スパイサー氏のように「信念を貫き通すためには地位などに執着はしない」政治家などいなくなったのだろうか。