「記憶にない」を連発する閉会中審査の政府側答弁
まず内閣支持率について
最新の安倍内閣の支持率について以下のメディアは次のように報道した。
支持率(前月比) 不支持率(前月比)
毎日新聞 26%(-10ポイント) 56%(+12ポイント)
(22,23日実施)
日経新聞 39%(-10ポイント) 52%(+10ポイント)
(21-23日実施)
ますます安倍内閣の支持率が下がって、今や「死に体」である。
↑両者火花を散らすか↓
(いずれも衆院インターネット中継より)
このことは予想されたことであるが、今回はキーマンである和泉補佐官が出席し、「総理は自分の口からは言えないから、私が代わりに言う」と前川前次官氏に獣医学部新設に向けた手続きを急ぐように圧力をかけたことについて、和泉氏は全面否定した。
(衆院インターネット中継より)
もし、政府の言うことが真実であるならば、文科省から出てきた文書にある「総理の意向」などという一連のことはすべてウソだということなのか。
(いずれも衆院インターネット中継より)
政府の答弁には、一般論や「・・・と思う」「・・・のはず」「記憶に無い」「・・・のつもり」というあいまいな言葉ばかりで断定した具体的なものが何も無い。
野党議員の質疑に証言した前川前次官によると、和泉補佐官から昨年9月9日15時ごろに呼び出しがあって「総理の口から言えないから私が代わりに言う」との発言について、和泉補佐官は「そう言った記憶は無い」と答えた。
「言っていない」とは断定しない。これがずるいところである。
わずか10ヶ月の前の記憶がないのである。
続けて、証人喚問について受ける用意はあるかの質問について、和泉補佐官は「国会で決まれば受ける必要がある」と答えた。
それを受けて野党は、答弁の食い違いがあるので国会で証人喚問をしてほしいと質した。
今日の閉会中審査も自民党総裁でもある安倍首相が決め、そしてそれが実現できたことから安倍首相が証人喚問開催の鍵も握っているとして、再度関係者の証人喚問の実現を安倍首相に要望したのである。
しかし安倍首相は「国会で決めること」として明確な返事をしなかった。
「丁寧に説明する」と言っておきながら、安倍首相をはじめとする政府側の答弁はこんなものである。
こんな光景は前の国会で何度も見せられた。
安倍首相は何度も「真摯に」と言うが、とても真摯に答弁しているとは思えない。
このような光景を見ると、安倍政権は「口の上手い、〇〇〇師」の集まりだ、という気がしてしまう。
先の都議選での応援演説で「こんな人たちに負けない」と言って激怒した安倍首相に民進党の質疑があったが、それに答弁する安倍首相は「詫びたい」と口にはするが、一方で「(群集のヤジがうるさくて)私の声が届かなくなるじゃないか」と言葉の端々には依然として強弁を張る様子が映る。
このような相変わらずの口調に、真摯で丁寧な答弁だとは到底思えない
安倍首相だけではない。
野党の議員が重要な点を(政府側の)参考人に問うと、不都合なことはすべて「記憶にありません」と何度も口にする。
さらに「記憶にないから、言っておりません」と妙な論理で断定する。
こんな乱暴な結論の導き方があるか、と思う。
安倍政権の閣僚が答弁するのならともかく、高学歴の役人がこう言うのだからあきれてしまう。、
これが果たして丁寧な答弁か。
政府が反論するのはすべて言葉だけで、資料など具体的な反論証拠は今まであったためしがない。
加計学園疑惑では、政府は証拠となるようなものはすべて残さぬよう資料などを廃棄しようとしているのかもしれない。
それはそれで立派な公文書廃棄の罪に問われるだろう。
これまで安倍首相が国会答弁で野党に対して何度も口にした「だから野党は支持率が低い」とか「だから選挙にも負ける」という言葉を、今ここでそのままそっくり安倍首相にお返ししたい。