安倍首相や麻生財務大臣のお詫びで済まされることではない~決裁文書改ざん


 森友学園公文書改ざんに関する今朝(13日)の新聞記事を読むと、与党新聞でさえ、ほとんどが厳しい政権運営を強いられそうだと報道している。

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2018年3月12日 ABCテレビ「Nスタ」より

 しかし一方で与党新聞の記事には、今回のことは財務省理財局だけに責任があるという報道姿勢がみられる。

 理財局長であった佐川氏をスケープゴートにした形である。


 安倍政権は今回の件を早く収束させたいために、いろいろ画策していることであろう。


 おそらく、政府は安倍首相や麻生財務相のお詫びだけでは野党はおろか国民の多くが納得することはなかろうということも視野に置いて、その後のシナリオを作っているだろう。


 その一つは、いくらかでも批判の声が収まって内閣支持率を高めようと、安倍首相と麻生財務相が適材適所だと評価していた佐川氏を懲戒処分したうえで、国税庁長官辞任と退職を認めて犠牲にしたのである。

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2018年3月12日 ABCテレビ「Nスタ」より

 これでだめなら、次にとるべき方法は佐川氏の国会への参考人招致の容認であろう。

 これでも無理なら次は佐川氏の証人喚問。

 しかし、こうなると諸刃の剣だろう。なぜなら安倍政権に不利な致命的証言が出てくる恐れもあるからだ。


 もう一つ、安倍首相が目論でいるだろうことがある。


 昨日12日、韓国特使の徐薫(ソ・フン)国家情報院長が来日した。

  安倍首相は13日午前に徐薫国家情報院長と面会する予定で、朝鮮労働党金正恩委員長の非核化をめぐる発言内容の報告を受けるらしい。

 ある情報によれば、拉致被害者の情報もあるのではないかとも言われている。

 もしかするとこの席上で、安倍首相は北朝拉致被害者のことについて何らかの情報を得ようとするかもしれないし、肩透かしになるかもしれない。

 もし拉致被害者のことについて明るい材料が得られれば、決裁文書改ざんで追い込まれた安倍政権にとっては救いとなる。

 利用できるのだったらなんでも利用する安倍政権である。
 この予測が当たっているかどうかは今日の面会後にわかることである。

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今回の件で、偽の資料を提出された立法府(国会)は泥を塗られた
国会史上まれにみる重大な犯罪である
(2018年3月12日 ABCテレビ「Nキャスト」より一部抜粋の上映像を加工しています)
お詫び:MBSちちんぷいぷい」と記したのは誤りでした。お詫びします)

 安倍政権が窮地に陥った時、いかにして国民の目をそれからそらす材料が何かないか、目ざとく探し出すことは安倍首相が最も得意とするところである。


 民主主義の根幹を揺るがしかねない今回の公文書改ざん。

 それは安倍首相が国会で口にする言葉とは裏腹に、民主国家らしからぬ手法で政策をがむしゃらに推し進めてきたことが原因であろう。