山根会長を民放が次々取材
もう2週間近く前(7月22日)のことになるが、 ポンペオ米国務長官が「イランは政府というよりも"マフィア"のようなものによって運営されている」と批判したことがあった。
2018年8月2日 ABCテレビ「Nキャスト」より
それが真実かどうかは別として、今マスコミでは日本ボクシング連盟の会長として、マフィアの親分のように君臨する山根 明氏の行状が盛んに取り上げられている。
この21世紀という時代に、太古の王様のように君臨している人間が日本に居ることが不思議でならない。
いやそういう組織が存在していること自体理解し難い。
日本ボクシング連盟のお偉方が、まるで降臨した神のように山根会長を崇め奉るのを目にして、周囲の者は何も感じなかったのだろうか。
それとも私が世間知らず、なのだろうか。
333人の告発状、地域別人数
おひざ元の近畿が極端に少ないのは分かるような・・・
(2018年8月2日 ABCテレビ「Nキャスト」より)
そして今回の告発者とは真っ向対決する覚悟でTV局の取材を受けたとも語った。
2018年8月3日 ABCテレビ「羽鳥モーニングショー」より
山根会長は、「引くときは引く」「男のけじめ」などと任侠じみた格好の良いことを言っていたが、ああこのような人は昔たくさん居たなあ、と思ったものだ。
仁義を重んじ、弱いものを放っておけず、自己犠牲をもいとわない任侠にあこがれる人間は戦前、戦後を通じてかなり居た。
ヤクザ研究家の藤田五郎氏は、「正しい任侠精神とは正邪の分別と勧善懲悪にある」と述べている。
本当の任侠とは社会に迷惑をかけぬことである。
山根会長が携帯の待ち受けに「ゴッドファーザー」の曲を使っているというのも、おそらく任侠精神の一端にいつも触れておきたいという気持ちの表れであろう。
それは今回の深夜の取材やTV生出演における彼の身なりやしぐさ、話し方でも強く伝わってくる。
山根会長は助成金分配について「(成松選手の)顔に騙された」とも語った
(2018年8月3日 読売テレビ「スッキリ」より)
これを見ると、日本にもマフィアがいるのか?と思ってしまう。
それが真のマフィアか、マフィアのような真似をしているのかは知らない。
しかし本当のマフィアというのは、こんなものではない。
それと比べると、放映された今朝の山根会長の言葉やふるまいはひとことで言えば「軽い」。
真似事のような気がする。
しかし、山根会長は非常に面倒見がいい、ということは本当だろう。
ただ山根会長の場合、持ち前の任侠精神を間違った方向で使い始めた、ということが言えるかもしれない。
自分の地位と権力を駆使すれば思いのままに人を操ることができる。
その快感はますます間違った精神を昂らせることになったのだろう。
今日午前1時、テレビ朝日のカメラ取材で
(2018年8月3日 ABCテレビ「羽鳥モーニングショー」より)
その力を弱い者を助ける領域で使えばまだしも、次第に自己の欲望を満たすだけの行動でも使うようになったのではないか。
任侠や武士道精神の中でよく謳われる「自己犠牲」が、自分ではなく他人に対してだけ向け続けた結果が今回の事件を引き起こしたのかもしれない。
こういう話がある。
宮崎市で開かれた・・
高校ボクシング全国大会の開会式で・・
挨拶に立った山根会長は壇上で突然足をドンドンと床に踏みつけた
周囲に座っていた関係者は皆が凍り付いた
(以上、2018年8月2日 ABCテレビ「Nキャスト」より)
今年宮崎で行われた高校全国ボクシング全国大会で挨拶に立った山根会長は顔を赤くして、壇上で「ドン、ドン、ドン」と大きな足音をさせた。
周囲の関係者は山根会長のその異様な振る舞いに驚き恐怖におののいた。
山根会長が挨拶に立つために椅子を引いた女子高生は、自分が会長に何か失礼をしたのかと泣き崩れたそうである。
真実はこうである。
「俺に挨拶もなく名刺交換しやがって」と激高、女子高生とは何の関係もない
(いずれも2018年8月2日 ABCテレビ「Nキャスト」より)
まるで子供のような行動に呆れてしまう。
自分より下位の者に対し、露骨に不快な行動を見せつけて脅したり、陰湿な言葉を投げつけたりして己の力を誇示したりする者が、果たして組織のトップにふさわしいのか、それは言わなくてもわかるだろう。