今の日本はパワー・ハラスメントが蔓延している
2018年7月30日 MBSテレビ「Nスタ」より
日本ボクシング連盟が国からの助成金を不正流用したなどの不祥事が明らかになったことをきっかけに、歴代五輪代表選手らアマチュアボクシングの関係者333人が日本オリンピック委員会(JOC)などに告発状を送ったことがわかったが、その告発内容を知ってあきれてしまった。
なぜなら、あのレスリング協会の伊調馨らに対するパワハラ問題や、日本大学アメリカンフットボール部の悪質タックル問題の傷跡がまだ癒えもしないのに、これらの場合と全く同じ構図の、いやそれに勝るとも劣らないパワハラが何年も前からボクシング界にも蔓延していたことがわかったからである。
こんな非民主的な力の支配下では世界に通用する真のスポーツ選手を育て上げる環境など未来永劫にできないだろう。
これだけあちこちでパワハラ問題が起きると、すべてのスポーツ団体の組織や運営に対して徹底的なチェックが必要な気がする。
ふたりは親しい、なるほど道理で・・・
(2018年7月31日 ABCテレビ「羽鳥モーニングショー」より)
いまやスポーツ界だけでなく、政界や業界などに姿を変えたパワハラが蔓延しているかもしれない。
いや「かもしれない」ではなかった、「だろう」だった。
官邸が人事権をちらつかせながら官僚に忖度を求めて公文書改ざん問題が生じたり、官僚は地位をちらつかせて私的利益を図り、大手企業ではあちこちでデータ改ざんや隠ぺいを行ったりしていたことはパワハラの延長であるかもしれないのだ。
そう考えると、政界も業界もすでにパワハラの魔力に侵されているのだろう。
山根会長の接待ぶりは異様だった
(2018年7月31日 ABCテレビ「羽鳥モーニングショー」より)
要するに、たまたま手にした権力を公私の区別なく振り回して、いかにも己に優れた能力があるように見せつけ、一方では人事の刃をちらつかせる恐怖政治で周囲を怖がらせ、意のままに動かす。
まるで彼の国の独裁者と同じではないか。
ご存知のように国会においても、昨年から不祥事が続いている。
森友・加計問題などの公文書改ざんや安倍首相面会事実の有無など、ウヤムヤにされようとしている。
国の中枢がこの体たらくであるならば、日本という国は救いようがない。
上の者だってこんなあくどいことをしている、我々が少々悪いことをやっても大したことではない、と考える人間も出てくるだろう。
いわゆる「奈良判定」では2度もダウンした奈良の選手が判定で勝利
山根会長は事前に審判に対して「不正指示」をしたという
(2018年7月31日 ABCテレビ「羽鳥モーニングショー」より)
2年後のオリンピックに官民が浮足立っている現状では、国民の厳しい監視の目も期待できないかもしれない。
2020年の酷暑の中のオリンピックが終わって、さらに2~3年ほど経った時に、日本がどのような国になっているかを我が目で確かめるまで、今の日本の社会が経済や外交や道徳面において危機的な兆候を示していることに気づかないとすれば、これほど不幸なことはない。
WBAミドル級王者の村田 諒太選手もこう言っている
(2018年7月31日 ABCテレビ「羽鳥モーニングショー」より)
今こそ国や組織のトップなど上に立つ者が率先して模範を示すことが求められよう、と穏やかな言葉で書き記しても何だか空しい気がしてならない。