一国の総理大臣が国会で最低のヤジを飛ばす


 2月28日の衆議院予算委員会質疑を視聴していたが、午前中の質疑で驚いたことがある。

 それは午後零時になろうかとする時刻に立憲民主党の長妻 昭氏が厚労省の統計不正問題で質問しているとき、椅子に座っていた安倍首相は「だから何だったんだ!」と長妻氏に対してヤジを飛ばしたのである。

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椅子席から野党の質問者にヤジを飛ばした安倍首相
(2019年2月28日 衆院予算委員会 TVインターネット中継より)

 安倍首相が野党の質問者にヤジを飛ばす、ということは今まで何度も見聞きした。

 その都度、安倍首相の軽さと、この国の最高権力者の品格を疑わざるを得ない気持ちになったのであるが、今日のヤジは今までのものと比べて勝るとも劣らないものであった。

 なぜなら厚労省の統計不正問題はただ単に厚労省だけの問題でなく、世界に対しても日本の統計データの信頼性を損なう未曽有の不祥事だからである。

 政府や与党議員の多くが統計不正問題の影響を過少評価している。

 統計不正問題に安倍首相は正面からその原因と対策に真剣に向き合わず、依然として野党は政府に難癖をつけたがるもの、とかかっている。

 一国の総理大臣が気に入らないことを質問する相手に椅子席からこのような最低のヤジを飛ばすという状態、これが日本の国会の現状である。