日本の伝統を曲げてまで「おもてなし」をすることはない


 米国のトランプ大統領が25日~28日まで国賓として来日するが、安倍首相の度を越えた「おもてなし」は逆効果を招くのではないか。

 26日にはゴルフを楽しみ、夕方には大相撲夏場所の千秋楽を観戦するという。
 その際には大統領の警備は想像を超えたものになり、場合によっては伝統のマス席は形を変えたものか、ほかの造作に変わる可能性があるという。

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飛び交う座布団からトランプ大統領をどう守る?
安倍首相「私が身を捨てても!」
(2019年5月24日 ABCテレビ「羽鳥モーニングショー」より)

 そして、番狂わせの勝負があった時に飛び交う座布団からトランプ大統領を守るために、この日は座布団を投げることを禁止するか、座布団が当たらぬようにトランプ大統領が居る(座るか、腰かけるか、まだ不明)マス席を覆うことも考えているという。

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これ、天皇杯よりも大きいんじゃないの?
(2019年5月24日 ABCテレビ「羽鳥モーニングショー」より)

 また優勝力士には、ひょっとすると「天皇杯」よりも大きい「大統領杯」を授与するかもしれないし、そのために土俵に上がるトランプ大統領には靴ではなく、スリッパを履かせる可能性もあるという。


 いままで国賓が相撲を観戦したことはあるが、警備のためとはいえ、これほどまでして日本の伝統を変えようとしたことがあったろうか。

 トランプ大統領に至れり尽くせりのもてなしをして、いったい安倍首相は何を期待しているのだろうか、と問うのは愚問であることはわかっている。

 こういう過度の「おもてなし」で、日米貿易交渉でお手柔らかにしてもらおうと安倍首相が考えているとしたら、それは大間違いである。

 至れり尽くせりの接待をして、他の何かを期待するというのは日本人の最も悪い性分である。

 多くの欧米人の考えは、過分な「おもてなし」をしてもらったからといって、代わりに他の何かを大目に見るというなことは絶対しない。

 それはそれ、これはこれである。


 トランプ大統領の相撲観戦のためというだけで、一時的しろ日本の伝統を軽々と変えるようなことをしてほしくない。

 もし少しでも警備上の問題があるのなら、相撲観戦はきっぱりと止めるべきであろう。
(お断り:写真のコメントは当方の作文です)