トランプ大統領は伝統の相撲界を揺さぶった!?

 今回のトランプ大統領の来日でアメリカのメディアは安倍首相の過度な
「おもてなし」を少々冷めた目で見ているようだ。


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遊びで外交戦略において優位に立てるならこんなおいしい話はない
(2019年5月26日 ABCテレビ「サンステ」より)

 米紙ワシントン・ポストは、ゴルフ場でトランプ大統領と安倍首相が自撮り写真に納まったり、炉端焼き店で和牛ステーキを楽しんだことを挙げて「大統領はほぼ観光客」と皮肉った。

 また米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは、相撲観戦でトランプ大統領がマス席に座らず椅子に腰かけ、米国大統領杯の授与の際にはスリッパを履いたことなど「伝統に縛られた相撲界を揺さぶった」と評している。

 当日、多数の警察官が配置された国技館では手荷物検査のために入場者が
1時間以上も待たされたという。

 また館内の飲料水の自動販売機が使えないのは、真夏のような高温が続いているのに観戦者には辛いことだったらしい。
 
 相撲観戦者によると、トランプ大統領はさほど相撲に興味があるとは思えないほど硬い顔つきだったという。
 隣の安倍首相だけが手を叩いたり、作り笑顔をしていたのと対照的だったらしい。

 結びの一番が終わると、トランプ大統領の周囲にいた20人ほどの警護担当者が一斉に立ち上がって、さしずめ大統領に座布団が当たらぬように壁を作ったようにも見えたという。

 波乱の勝負でもなかったので座布団は舞わなかった。そしてこの日は物を投げないように観戦者にビラを配布していたようだ。

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今回のために特別に作られた土俵へ上る階段
(2019年5月26日 NHKテレビより)

 この日のために特別に作った木の階段を土俵際に付けて、スリッパで土俵に上がったトランプ大統領

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土俵上で表彰状を読み上げるトランプ大統領
(2019年5月26日 NHKテレビより)

 昨年、京都府舞鶴市で行われた大相撲巡業で市長が倒れた際に看護師の女性が土俵に上がったが、そのことに賛否両論が沸き起こった。これは救命措置で止むを得ず土俵に上がったのである。

 今回はマス席で椅子(!)に座り、米国大統領杯を授与するためにトランプ大統領がスリッパ履き(!)で土俵に上がったが、このことに何の違和感も持たなかった相撲界のお偉方にどうしても納得できない。

 安倍首相に対する忖度は、伝統を重んずるこの相撲界にも蔓延してきているのだろうか。