奈良県知事は緊急事態宣言要請をなぜしないのだ!
奈良県の荒井正吾知事は急速に感染者数が増加し、医療も切迫している奈良県に緊急事態宣言の要請をすることに慎重であるという。
奈良県では21日に過去最多の112人の新規感染者が確認された。
また県内の医療機関は逼迫し、他の疾患の入院患者の対応に混乱をきたしているという。
このような状況下、奈良市、天理市、生駒市は23~23日、県に対して緊急事態宣言を国に要請するよう要望書を県に提出した。また自民党県連や公明党は緊急事態宣言を国に要請するよう県に申し入れたという。
関西では25日から大阪、兵庫、京都に緊急事態宣言が出されるが、それらの府県に隣接する奈良県が歩調を合わせずにしようとしていることに、奈良県民の疑問が噴き出ている。
奈良県は独自の緊急対処方針を作って対応するとしているが、大阪などに出される緊急事態宣言と歩調を合わせて対応する方がどれほど効率的か。
荒井県知事のこのような周囲と歩調を合わせない態度は今回に限らず、以前も垣間見られた。
それは4月の初めに、大阪で新型コロナの新規感染者が急速に増加し、それに並行するように奈良県も感染者が増加した時、荒井奈良県知事は次のように話していた。
(2021年4月9日 MBSテレビ「よんチャンTV」より)
(1)奈良県の新規感染者は大阪で感染させられて
奈良に帰ってくる。
(2)一時感染は大阪由来である
(3)大阪に寄った人は家庭では「分離生活」を
(4)奈良県は安全です 余暇は県内で
(2021年4月9日 MBSテレビ「よんチャンTV」より)
これを聞いたとき、自治体の首長があからさまに隣の自治体を新型コロナウイルスの巣窟のように言うことに驚いた。
ある情報によれば奈良県民の会社員のおよそ7割は大阪や京都方面など県外の会社で働いているという。
その点では感染するリスクはないとは言えないし、むしろリスクは高まるだろう。
だからといって隣接する自治体をこのように表現していいのだろうか。
この発言に対して大阪府知事から何らかの抗議を荒井知事が受けてもおかしくなかったと思う。
今回、緊急事態宣言の要請に慎重な奈良県に対し、もし今以上の深刻な感染拡大が生じ、医療機関の崩壊を招いたとしたらその責は免れないだろう。
25日に出される緊急事態宣告は内容や期間は必ずしも万全ではないかもしれない。
もっと厳しい内容であってほしかった。
それでもゆるゆるの「まん延防止等重点措置」や、今のような事態に手をこまねいて傍観するよりはましだろう。
一刻も早く奈良県にも緊急事態宣言が出されるよう願うものである。