ゴーン被告の国外逃亡について安倍首相はなぜコメントしないのか

 2020年の年を迎えてまだ日が経たないのに日本がそして世界がざわつき始めた。

 

 一つは日本中を仰天させたゴーン被告の国外逃亡、そしてもう一つは米軍によるイラン革命防衛隊カセム・ソレイマニ司令官殺害によって急速に緊迫したイラン情勢。

 

 ゴーン被告の国外逃亡の詳細を知れば知るほど、その大胆さに驚いた。

 

 今から2~3か月前、ゴーン被告の娘が「父はもうすぐ自由になる」と言っていたという。今になって考えれば、これこそ国外逃亡の予告だったと言えるかもしれない。

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         この時から国外逃亡の計画が練られていたのか

   家族までが知っていたとなると、周到で綿密な計画に驚くばかりである

       (2020年1月7日 ABCテレビ「羽鳥モーニングショー」より)

 ゴーン被告の逃亡には10数人の外国協力者がいて、数か月も前から日本に来て出入国管理が脆弱な空港を調べていたという。

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     大企業の前会長ともあろう者がこの小さなトランクに隠れていた

     己の信念のもとでは誇りと威厳は捨て去ってもよいと考えたか

         (2020年1月7日 ABCテレビ「羽鳥モーニングショー」より)

 ゴーン被告の国外逃亡の是非について、日本とは反対に、多くの国々は是認の態度もしくは好意的にとっているようだ。

 

 それは拘留中や保釈中に人権侵害を受けたというゴーン被告に外国メディアが敏感に反応していたことと無縁ではあるまい。

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      日本を飛び立つやいなや、ゴーン被告はこのような機内で

            快適に過ごす時もあったという

       (2020年1月7日 ABCテレビ「羽鳥モーニングショー」より)

 今回のゴーン被告の国外逃亡について森雅子法務大臣は5日、「日本の刑事司法制度は人権を保障している」「ゴーン被告に逃亡の正当化の余地はない」などと述べた。

 

 しかし安倍首相がゴーン被告の国外逃亡について、未だに何のコメントも国民にしないのはなぜか。

 

 聞くところによれば、ゴーン被告の国外逃亡がニュースで流れた時も安倍首相は都内のホテルで過ごしたり、ゴルフをして例年の正月と変わりなかったという。

 

 保釈中の国外逃亡が明確な犯罪であったとしても、これを許してしまった司法行政は国家の恥であり、その国のトップがだんまりを決め込むことは卑怯以外の何物でもない。

 

 都合が悪くなると「ほとぼりの冷めるまでだんまりを決め込む」がモットーの安倍政権は年が改まっても変わらないようだ。