東京五輪どころではなくなるかも・・
年始早々に起きたゴーン被告の国外逃亡とともにもう一つの出来事、米軍によるイラン革命防衛隊カセム・ソレイマニ司令官殺害によって緊迫した米・イラン対立は新しい局面に入った。
イランは8日早朝(日本時間午前7時半)、少なくともイラク国内2カ所の米軍や有志連合が駐留する基地を狙って十数発の弾道ミサイルで攻撃した。
この攻撃で20数名が死傷したという情報もあるが詳しいことはまだわからない。
(2020年1月8日 MBSテレビ「ひるおび」より)
このイランの攻撃を認めたトランプ大統領は明日(日本時間の今夜)にも声明を発表すると言っている。
相手を脅しや腕力で極限まで追い詰めれば最後には自分の思う通りになる、という手法に酔い痴れたトランプ大統領は、後先も考えずに感情の赴くままソレイマニ司令官殺害した。
このことは「まさにパンドラの箱を開けた」に等しいと識者は言う。
(2020年1月8日 MBSテレビ「ひるおび」より)
ある情報によれば、米軍によるソレイマニ司令官殺害は太平洋戦争時に日本の連合艦隊司令官山本五十六が1943年にブーゲンビル島上空で米軍機に撃墜されて戦死したことで当時の日本がアメリカに対してどのような感情を持ったかということと併せて考えると、今回のイランの動向はある程度理解しやすいだろう。
だからと言ってイランのミサイル攻撃を容認しているのではない。
当時の指導者と国民の感情を思えば、一途に走ってしまうのは避けられないことだったということだ。その結果がどうなるかもわからずに・・・。
残念ながらトランプ大統領のあの性格とイランの国民感情を思うと、よほどのことが起きない限り、米イランの対立が収まる可能性は少ないだろう。
それぞれの国の指導者は、感情にまかせて想像力を欠いた稚拙な判断をすれば、当事者の国どころか世界中の国を恐るべき事態に巻き込み、それは結果的に人類の終末を意味することを知るべきだということだ。
局所的であった場合でも米・イランが戦闘状態に突入すれば、最悪の場合日本に及ぼす影響は計り知れず、東京五輪は中止になる可能性も考えられる。
このイランの弾道ミサイル攻撃を受けて、トランプ大統領は次のようなことをツイッターに載せている。
(2020年1月8日 MBSテレビ「ひるおび」より)
「今のところ、順調だ」と!?
ただ今回のことについてトランプ大統領は「明日声明を発表する」と、いつもと違う反応を見せた。
今までならば即座に反応したトランプ大統領。
自分の振る舞いでこれから先の世界のことがどうなるのかを想像する時間を持つことがいかに必要であるかと悟ったのだろうか。