ウクライナ機の乗客176人は指導者の誤った判断の犠牲者

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 イランがウクライナ旅客機を米軍から発射された反撃ミサイルと勘違いして地対空ミサイルで撃墜した結果、176名の乗員乗客全員が死亡した。


 イランは11日、この事実を認めて謝罪をした。

 

 このことは国の指導者の感情的な争いが、まったく無関係の一般人を争いに巻き込んでしまうという危険性を如実に示している。

 

 176名の犠牲者の国籍はイラン人が82名、カナダ人が63名などであったが、カナダ人の多くがイラン系移民だったことを考えると、いくら人為ミスとはいえどイランは同じ国民に対してミサイルを発射したとも言えるだろう。

 

 犠牲者の中には1歳の幼児もいたという。


 犠牲者の多くは母国で待っている家族のことや、明日の仕事のことなどを考えていたのかもしれない。

 ウクライナやカナダなどの空港では、きな臭い煙が立ち始めたイランから無事戻ってくる家族を待っていた人もいただろう。

 

 そういう人たちの心情を思うと、国の指導者の稚拙な判断で一番先に犠牲になるのは何の罪のない一般国民だと言わざるを得ない。

 

 過去は取り戻せない、でも私は思う。

 

 もし、


 イランがイラクの米軍駐留基地を報復攻撃しなかったら・・・


 米国がイランのスレイマニ司令官を殺害していなかったら・・・


 12月のスレイマニ司令官によるというイラクの米軍駐留基地攻撃がなかったら・・・


 そして


 トランプ大統領が「イラン核合意」を離脱していなかったら・・・

 

 ウクライナ旅客機に搭乗した176名の乗客は、今この時間、家族や仲間とともに談笑しているかもしれないのだ。