政府は感染者の数を抑制しようとしているのか?
日本国内で確認された新型コロナウイルス感染者が3月4日朝現在で1,000人になった。
しかし、実態はこんなものでは済まないないだろう。
国内の感染者の発生状況を見れば、潜在患者数はこの2倍~3倍あってもおかしくないだろう。
それでなければ説明がつかない。
隣国の韓国では感染者数が急激に増えたことを日本のマスコミは驚きをもって報道していたが、言い換えれば韓国ではPCR検査にあたって患者が何らかの制限を受けるようなことはなく、くまなくPCR検査を行っているという証ではないだろうか。
日本ではどうか。
昨日の国会でも依然としてPCR検査数の少なさを野党が取り上げたが、それはPCR検査の受け入れ態勢が旧態然として、一向に改められていないからであろう。
確かに、2月17日以前にあった「37.5℃以上の発熱と呼吸器症状のある帰国者・接触者」または「同発熱・呼吸器症状のある患者と濃厚接触」した者がPCR検査の対象になっていたが、その後は「37.5℃以上の発熱+呼吸器症状+入院を要する肺炎」がPCR検査の対象となった。
(2020年2月28日 ABCテレビ「Nキャスト」より)
それでも症状が進んで、重体にならないとPCR検査を受けられないのである。
重症であっても検査を断られた事例がある。
初期の段階で症状の軽い患者を診た医師が必要だと判断しても、上記のような条件に阻まれて検査をしてもらえないことが多数発生した。
また町の診療所が直接検査することは、感染のリスクがあるとして厚労省は制限をかけている。
(2020年3月2日 ABCテレビ「羽鳥モーニングショー」より」より)
体調不良を訴える者が事前にかかりつけの医療施設に連絡しても電話がなかなか通じない。
それではと、新聞に載っていた厚労省の「帰国者・接触者相談センター」に電話をしようと考えたが、自分は帰国者・接触者でもない。そこで電話するのを躊躇したという人が大勢いる。
これまで・・
金曜日以降・・
(2020年3月2日 ABCテレビ「羽鳥モーニングショー」より」より)
ここでも厚労省は検査の窓口を狭めているのである。
このように何らかの条件を付けてPCR検査や相談などの窓口をを狭くして、なかなか改めないのはなぜか。
こんなことを考え合せると、政府は国内の感染者数を少なく見せたい思惑があるのではないかと思ってしまう。
たとえPCR検査の保険適用が実現したとしても、このような制限の下では本当の感染者数を把握することは困難であろう。
実態を把握しない感染予防対策などあり得ない。
もしいろいろな理由をつけてPCR検査の窓口を恣意的に狭め、感染者数を少なく見せつけているとしたら、これは日本国民のみならず世界に対する裏切り行為である。