自民党は安倍色が一切無い新総裁を選ぶべき

 28日午後、安倍首相が正式に辞意表明をした。
 
 コロナ禍が日本を襲っているこの時期に、たとえ体調不良と言えど国のトップがその座を突然降りるということほど衝撃的なことはないだろう。

 

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          (2020年8月28日 MBSテレビ「Nスタ」より)

 

 おそらく自身は体調不良の予兆はかなり前から感じていたことだろう。

 それが今年に入り、新型コロナの感染予防対策などで体を酷使してさらに体調の悪化を招いたとすれば、厳しい言い方もしれないが指導者として失格である。
 もっと早くから周囲に相談し、その後の体制を固めるべきであった。

 

 体調不良の状態で指導者が常に正しい判断を下すことは難しいものである。
 それが自分自身に関することならともかく、国の政治に関わることならば影響は全国民に及ぶ。

 

 体調を損なうほど国政に身を投じてきた、と称賛する声があるほどむなしさを感じるのである。

 

 政治家は、健康と健全な精神が保てないと分かった時点で辞すべきであると、前回のブログに書いた。

 

 多くの政治家は今の地位を失いたくないと、無理をして留まる傾向がある。
 その結果、予想もしない事態に巻き込まれてしまい、悲惨な目にあって政界を去った者が何人いるだろう。

 その座を去る時はできれば前方の花道を目にしたいものだ。

 

 自民党はこれから総裁選あるいは両院議員総会を開き、次期総裁を選ぶことになるだろう。
 
 そして自民党総裁すなわち総理大臣となる者が安倍色に染まっていない者であることを切に望むものである。

 なぜならその新しい政権によって、今まで安倍政権下で行われた多くのことを再検証していただきたいからである。

 

 それは戦後昭和に蓄積された貴重な物的資産、人的資産が安倍政権によって多くが失われ、あるいは変節されたりした結果、国民に知らされていない多くのことがあるのではないかと思われたからである。
 これらの具体的な事柄は今後記述したいと思う。

 

 今、安倍首相の辞意表明の模様がテレビで放映されているが、今後は新体制を一議員として支えるという。
 このことが新総裁に睨みを利かすということでなければいいが・・・。

 

 この会見で記者団から拉致問題北方領土問題や公文書の改ざん、新型コロナ対策は後手後手ではなかったかなど、いわゆる負のレガシーについてどう考えるかという質問もあった。

 

 いずれにしろ新型コロナが世界で猛威をするっている今、体調不良で国のトップが急遽その座を降りることになったことを外国のメディアはどのように報道するのだろうか、と少しばかり気になった。

 

 「次の総裁が決まるまで、とはいつのことか」と記者の人も質問していたが、それについても安倍首相から明快な話はなく、こちらもかなり気になったのである。