このまま安倍路線継承ならば、悪夢の始まりか!?

 自民党総裁選は菅内閣誕生の様相を帯びてきた。

 

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   自民党執行部は石破氏を排除するため両院議員総会で選出する方法をとった

       (2020年9月1日 ABCテレビ「羽鳥モーニングショー」より)

 

 自民党両院議員総会での投票は国会議員394票そして都道府県連141票という条件下では、たとえ都道府県連で予備選を行ったとしてもこの流れを到底変えることはできない。

 

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        国民の支持があるのは圧倒的に石破氏であるが・・・

        (2020年9月1日 ABCテレビ「羽鳥モーニングショー」より)

 

 負け戦が確実なのにそれでも岸田文雄政調会長石破茂・元幹事長氏が総裁選に立つ理由は、今回の総裁選の得票で2位を確保し、来年の総裁選で有利になるためであろうことは疑う余地もない。

 

 今まで3度も総裁選に立候補した石破氏はこう言っている。
 「安倍総理の責任を言及し、一身に恨みを買うようなこともしてきた。おりこうさんには生きてこなかった」と。

 

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       (2020年9月1日 ABCテレビ「羽鳥モーニングショー」より)

 

 石破氏はどんな冷遇をされても、党の内部から政策を是正しようとしているのである。

 これは、安倍政権の外面ばかりが派手なまやかしの政策に石破氏はずっと以前から気づいていたということだろう。

 

 今度の自民党総裁選は国民の誰もが注視している。

 今回の総裁選の方法においても「石破つぶし」を目的とした自民党執行部の狡猾さはもちろん、安倍首相をはじめとして麻生副総理や二階幹事長、岸田氏らが取り交わした総裁選に関わる会話の内容が巷間漏れ伝わるにつれ、その陰湿さに驚く。

 

 国民的支持率が高い石破氏が国会議員の間ではなぜ支持が得られないのかという問いに、政治ジャーナリストの田崎史郎氏はテレビで「裏でどれだけ面倒(飲み食い)をみているか、ということにある」と言っている。

 

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       (2020年9月1日 ABCテレビ「羽鳥モーニングショー」より)

 

 なるほど、だから安倍首相は国会議員に限らず、新聞やテレビのお偉方を招いて食事会を頻繁に開いていたのだ。

 

 もし安倍政権に反発するような内容を報道する機関があれば、すぐさま報道を制約するような立法措置をちらつかせた。

 こうして過去の政権ではめったに見られなかったほど露骨にアメと鞭を乱用して、報道機関を篭絡していったのが安倍政権である。

 

 それを示す興味深いデータを下に載せる。

 

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    調査対象180カ国の中で日本は66位、1位は4年連続ノルウェー 

       2020年4月21日 国際NGO団体「国境なき記者団」発表

         (2020年8月29日  MBSテレビ「報道特集」より、)

 

 そのような安倍路線を菅氏が完全に継承するとは・・・。
 今までの安倍首相と菅官房長官の関わりからみて、その可能性は低いだろうと思っていた。

 

 そして今回、菅氏はまたもや携帯電話料金値下げに言及した。
 過去にもこれと同じことを言い、法も作ったが値下げになったという実感は乏しい。
 また同じようなことを口にしたのも、若者受けを狙ったようである。


 このような菅氏の言動に軽薄なものを感じるのである。


 新型コロナ禍によって会社が倒産して職場を失い、さらにアルバイトやパートで働いていた者はこれまでの生計を維持できなくなっている。

 

 新型コロナの感染拡大が収まりつつあるというが、これらの人たちは未だに生活困窮の真っただ中にいるのだ。

 

 総裁選に立候補した菅官房長官の「安倍路線を継承する」という言葉を聞いて、コロナ禍で生活が困窮している人たちは「悪夢のような安倍政権末期の始まり」と感じたかもしれない。