東京五輪の中止を最初に言うのは誰?
丸川珠代五輪相は27日の記者会見で、今夏開催予定の東京五輪・パラリンピックの医療体制について東京都に対して苦言を呈した。
このことについて記者団から問われた小池東京都知事は「確認する」という言葉だけを残したが、このいきさつを知った橋下元大阪知事はテレビのリモート出演で「小池さんが一枚も二枚も上手」と発言した。
さらに橋下氏は「小池さんが一番早く五輪は中止すべきだと言うのではないかと思う」と続けたが、それを聞いて「なるほどそうかもしれない、いやそうあってほしいものだ」と思ったのは私だけだろうか。
新型コロナの感染拡大が一向に収まらず、日本の医療体制も危険なレベルになっている今、国民の7割が東京五輪の開催は中止すべきだと思っているのに、政府や大会組織委員会の誰からもそのような発言が聞かれない。
さらに新型コロナの感染拡大が止まらず、医療体制も逼迫しているのに大会組織委員会は五輪開催で多くの医療関係者や医療設備を割こうとしている。
大会組織委員会は東京五輪に多くの医療関係者・施設を確保しようとしている
そんな状況を見極めて、小池都知事が「これでは東京五輪開催するのは到底無理」だと思ったときにいち早く「東京五輪の中止」を打ち出すのではないか、と橋下氏は言うのである。
そのことによって小池都知事は東京五輪の開催に懐疑的な世論の後押しを受け、自身の地位を安定させることができる、というのが橋下氏の言う「小池氏は天才的」だとする所以である。
ついでながらこのことに私の妄想を少し追加させてもらおう。
もし、小池都知事の発言で今夏の東京五輪が中止が決まった場合、その責任は小池知事自身にも及ぶだろう。
そうすれば小池都知事は今の地位に留まることは難しくなるかもしれない。
小池都知事はどうするだろうか。
小池都知事は東京五輪中止の責任を取って都知事を辞し、そして再び国政に戻るかもしれない。
そして今度こそ真剣に総理大臣の席を狙うだろう。
言葉だけの菅首相はイヤ、だからといって法を疎んじる安倍政権への回帰はまっぴらごめん。
そして今の野党の人材は今一つ。
こういう状況の下、森喜朗元会長のジェンダー発言問題で全世界にクローズアップされた日本の汚名を払拭しようとすれば、日本で初めての女性宰相の誕生がふさわしいだろう。
もし私の妄想通りに進めば、誰もが出来なかった東京五輪を中止したことでおよそ7割の国民を味方に付けることは、小池氏の総理大臣の実現を後押しするかもしれない。