前川前次官のスキャンダル報道に読売新聞が反論

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 読売新聞が5月22日に報道した前川喜平前文部科学次官のスキャンダル記事が不公平だと指摘されたことに対して、本日(6月3日)付けの読売新聞朝刊に同社の東京社会部長の名で反論記事が掲載された。

 それによると読売新聞は、独自の取材で前川氏が在職中から頻繁に「出会い系バー」に出入りしていたことをつかんでいたという。

 そして記事は「再就職あっせん問題で引責辞任した後の一私人の行為であれば『プライーベートな情報』といえるだろう」と述べた上で、「教育行政のトップという公人中の公人の行為として見過ごすことができないのは当然だろう」として前川氏のスキャンダル報道は「公共の関心事であり、公共目的にもかなう」とも言っている。

 さらに今日の記事は、前川氏が加計学園獣医学部新設に関わる文書が本物と公表したことと、読売新聞が5月22日に報道したことは「別問題」としている。


 ならば問う。

 前川氏の不適切な行動の情報を在職中の約2年前から掴んでいたというのなら、その当時の適切な時期に報道すべきではなかったのか。

 そしてさらに「教育行政のトップが!?」という新聞見出しを付ければインパクトは大きかったにちがいない。

 前川氏が引責辞任した後の、加計学園の文書問題が表面化したこの時になって、何かを意図したような報道のあり方は不自然であろう。


 安倍首相の「読売新聞を読め!」という答弁。
 
 この発言以来、新聞報道の権力者に寄り添う姿が決して「空目」だったのではないということを確信した。
 
 (注:空目とは空耳と同じように幻視のこと)


 今日の反論記事の最後に記された「これからも政権・行政の監視という報道機関の役割を果たしていく」という文章の何と空々しいことか。