保釈後の籠池被告が久しぶりに語ったこと
元気な姿を見せた籠池泰典氏と諄子氏
今年の5月25日に森友学園の元理事長だった籠池泰典氏と妻 諄子氏が保釈されて早くも2か月半が過ぎた。
その後、どういうわけかマスコミ界からふたりの情報がぷっつり消えてしまった。
ふたりは今頃どうしているのだろうかと思っていたところ、昨日(8月15日)の毎日テレビ「ちちんぷいぷい」という番組で、「逮捕から1年 籠池被告の今」というタイトルの放送があり、久々に籠池泰典・諄子夫妻の姿を目にし、声を聴いた。
ふたりとも逮捕前と全く変わらない元気な様子であった。
記者の問いに泰典氏は以前と同じように張りのある声で淡々と答えていた。
勾留中に自宅は競売にかけられて先月落札されたが、今もその家に住んでいるという。
「落札されているからいつかは家を出ていかないといけないのでは」という問いには、きっぱり「出ていかないから」と答える籠池氏。なぜなら「住んだ家には愛着があるから」だという。
現在、籠池夫妻に収入は全くなく、娘さんと一緒に暮らしているという。
例の公文書改ざんの件について尋ねると、このことで命を絶った人もいるし、こんなこと(公文書改ざん)は今まで無かったことだ、と語った。
公文書改ざんなどのようなことが起きたその原因は?というと
籠池氏は「首相が指示したからそんなになっているわけでしょ。日本の歴史がゆがめられたわけですよ」とも語った。
最近の関心事は来月の自民党総裁選だと籠池氏は言う。
「岸田さんはなくなったね、何やあいつは、って感じ」と籠池氏。かなりきつい言葉で語った。
「そうなると石破さんになるでしょうね」と語り、安倍首相については「何というか 行き過ぎた、安倍さんは」と答えた籠池氏。
あの「瑞穂の國記念小學院」というロゴもくっきりと見える建物の前に立った籠池氏の後ろ姿は昨年起きたことを思い出しているようにも見えた。
「瑞穂の國記念小學院」のロゴ文字が見える建物の前で
小学校建設にもう一度チャレンジしたいかという記者の質問に、「それは愚問、愚問。絶対にそうしたいんですよ」と答えた。
昨年7月に籠池夫妻が国の補助金を詐取したなどの疑いがあるとして大阪地検特捜部が逮捕したが、あまりにも長い勾留期間と、いつ始まるかわからぬ初公判を思えば、籠池氏が勾留中に言っていた「これは国策留置だ」という言葉がより真実味を帯びてくる。
公判を開けば、籠池夫妻からどんな発言が飛び出してくるか、そのことに戦々恐々としている国の権力者の姿がチラチラしている。
しかし、だからといって公判を正当な理由なくしていつまでも引き伸ばせるはずがない。
公判で籠池夫妻に真実を語られるのを恐れている者が、あらゆる権力を使って先延ばしを図っているようにみえる。
もし、それまでの間に籠池夫妻の身に何かが起きれば、それは徹底的に調べあげねばなるまい。
それでは籠池夫妻の初公判はいつごろになるのだろうか?
今だもって初公判が開かれないことに不自然なニオイを感じる。
もし現政権が変われば、初公判はすぐにでも始まる予感がする、というのは淡い期待だろうか。
(お断り:籠池泰典氏と諄子氏は現在被告の身ですが、通常の呼称で記しています)