上が緩めば下も緩む~日本は三流社会化する

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2018年8月27日 ABCテレビ「Nキャスト」より

 中央省庁による障害者雇用率の水増し問題では、なんと27省庁が対象外の者を不適切に算入していたことがわかった。

 本来、民間に見本を示すべき省庁のこの醜態には驚きを通り越して怒りさえ覚える。

 さらにこの水増しが単なる算定基準の誤解やミスなどだけではなく、過去に死亡した職員を障害者として算入し、意図的に水増しした例があったという証言もあったという。

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2018年8月27日 ABCテレビ「Nキャスト」より

 これらは省庁の国民に対する明らかな裏切り行為に等しいことなのに、障害者雇用水増し問題関係閣僚会議は菅官房長官にまかせきりで、行政トップの安倍首相が出席しないのはどういうことだ。

 障害者雇用促進法は、企業や行政に一定の割合以上雇うことを義務付けているが、これを達成できないと民間の企業には月額5万円の納付金や社名を公表される罰則が付いている。国や自治体はたとえ達成できなくても罰則はないのだ。

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2018年8月27日 ABCテレビ「Nキャスト」より

 本来は国や自治体が率先して障害者雇用の見本を示すことによって同法の促進、浸透を図らねばならないのに、率先してやったことはなんと障害者雇用率の「水増し」だったのだ。

 我々は税の申告用紙を持って税務署を訪れると、用紙を見つめる役人から重箱の隅を突くように根堀り葉堀り聞かれる。

 ウソは許さぬ、ミスも許さぬ、もしそれがわかれば重加算税だ、と言わんばかりの形相である。

 そのお役所が障害者雇用の水増しを何年にもわたって意図的に行う。

 まるでジョークである。

 最近の日本は政治、経済、社会などの分野において到底納得できない事があちこちに起きている。

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2018年8月27日 ABCテレビ「Nキャスト」より

 それらが解決されるわけでもなく、調査中だとか精査中とかいって結局置き去りにされたまま、次の新しい課題に飛び移る手法が蔓延している。

 その最たるものは何か?

 言わずと知れたモリカケ問題である。

 どれもこれも組織のトップが緩めば下部組織もそれに倣って緩むという昔からの例えのとおりで、このままでは日本の社会は堕落の道を辿っていくような気がする。