「モーニングショー」で久しぶりの玉川氏が吠える

 30日放送のテレビ放送「羽鳥慎一モーニングショー」(テレビ朝日系)では一週間ぶりにレギュラーコメンテーターの玉川徹氏が出ていた。

 

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 石原良純氏(左)と山口真由氏(中央)そして1週間ぶりに姿を見せた玉川氏(右)

       なにかキナ臭い匂いがするのか 心配そうな山口氏

       (2020年3月30日 ABCテレビ「羽鳥モーニングショー」より)

 

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     新型コロナによる被害の補償について両氏の激論が始まる

       (2020年3月30日 ABCテレビ「羽鳥モーニングショー」より)

 

 玉川氏は23日からこの番組を休んでおり、表向きには「冬休み」と言われていたが、この時期に冬休みはないだろう。

 

 一部ネットによれば、局に圧力があって番組から外されたとか、一時出演停止という情報もあった。

 

 新型コロナウイルスの感染拡大防止について政府の対応を鋭く批判していた玉川氏が日本政府にとっては目の上のコブなのはよくわかる。

 

 真実はわからないが、局が圧力に負けて一時玉川氏の出演を見合わせたというのが本当のところかもしれない。

 

 番組で、玉川氏の鋭い指摘の中には私たちが日ごろ持っているいろいろな疑問と同期するものがある。

 

 この日(30日)はコメンテーターとして、玉川氏のほかにサラブレットあるいはエリートと評される石原良純氏と山口真由氏も出演していた。

 

 新型コロナウイルス感染拡大で被害を受けた国民や企業に対する国の補助はどうあるべきかについて、玉川氏と石原・山口氏が激論を戦わしていたが、こういうやりとりがあってこそ情報の乏しい私たちには参考になるのである。

 

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    政府に一切忖度なしの、こういう激論があってこそ報道番組といえる

       (2020年3月30日 ABCテレビ「羽鳥モーニングショー」より

 

 私はサラブレットでもなくエリートでもない。
 どちらかと言えば弱者の立場である。

 

 こういう場面を考える。
 
 若者と老人が溺れている。
 そこに通りかかったあなたはどちらを先に助けるか。

 

 若者とは、今まで社内留保を何百億、何千億もため込んでいた大企業。
 老人とは、その日の資金のやりくり悪戦苦闘する中小企業やフリーター。

 

 玉川氏と石原・山口氏のこの日の両者の意見の違いをこのたとえに当てはめるならば、次のようになるだろう。

 

 玉川氏は、体力のない老人を先に助けることの方が重要だという。
 石原・山口氏は、その後の社会に対する影響が大きい若者を助けなければならないと、主張する。

 

 私は体力のない者を先に助けるのが当然であろうと思う。

 

 このようなときにいろんな思惑を絡めること(例えば政治)ほど俗悪なことはない。

 

 この両者の激論を中途半端な形で止めることなく番組を進行させた、キャスターの羽鳥慎一氏の采配は見事なものである。

 

 「羽鳥慎一モーニングショー」に戻ってきた玉川氏が本音を戦わせている場面を観て、今日という日が始まるのを1週間ぶりに味わった。