誰がこういう人を選んだのか、もう忘れたのか?

 自民党石破茂元幹事長が22日のブログで、「政局の観測記事が散見されるようになったが、不愉快の極みだ」と記している。

 

 さらに「昨年9月の自民党総裁選では自民党の圧倒的な支持の下で現政権が発足し、メディアもほめそやしていた」と批判している。

 

 石破氏はこのブログで、最近のメディアの豹変ぶりだけを批判しているのではない。

 私には昨年9月の総裁選の不条理を強く批判しているように思えるのだ。

 

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        網走湾を埋め尽くした流氷(1994年2月 撮影)

 

 思い出してみるがいい。

 

 昨年9月の自民党総裁選では、それまでの慣例を破って通常の党員投票ではなく、自民党幹部は何が何でも石破氏を総裁にさせてはならないと画策し、両院議員総会方式を選択した。

 

 その結果、それまで全国の多くの自民党員が支持していて優位だった石破氏の当選は夢となり、菅官房長官=当時が石破氏に圧倒的な票差をつけて総裁に選ばれた。

 この時の総裁選では自民党幹部の圧力で「施し票」と言われる票が岸田氏に流れたこともあって石破氏は惨敗した。

 

 このような異常な選出方法がとられたことに石破氏がどのような思いで耐えたか、我々の想像を絶するものだったろう。

 

 新型コロナ禍にあって、その対応が常に後手後手になっている菅内閣の支持率が急落したからといって、菅氏を総裁に選んだ者が今さら背を向けるのは卑怯だ、と石破氏は言っている。

 

 今回のブログで石破氏はそれらの自民党議員に対し、こう続ける。

「このままでは選挙が危ないので総裁を代えようなどという考え方が仮にあるとすればもっての他で、最後まで責任を持たねばならない。そのような恥知らずな議員は自民党にはいないと思っている」と・・。