ジャンヌ・ダルク的都知事になれるか~東京都知事に小池百合子
気がする。
て、小池氏の演説は気負いのない、親しみやすい迫力があった。
自身をあのジャンヌ・ダルクに例えて、火あぶりされる覚悟で都議会に飛び込む
とも言った。
崖から飛び降りたものの、崖下は燃えさかる炎だったのである。
彼女の演説はオーバーな表現もなく、静かではあるが熱がこもっている。
それに比べ、増田氏や鳥越氏の演説ぶりやその内容は弱弱しい。
優等生の台本を読むがごとく言葉を並べても心に響かない。
自分の政治生命が絶たれるかどうか、ぎりぎりの位置から発言をしているとは感じられないのだ。
メリハリのない演説ほど記憶に残らないものはない。
こんなことを言うと男女差別と言われるかもしれないが「あなたたちは男でしょう!」
と何度叫びたいと思ったことか。
バックに大きな組織がついているから気が緩んだのか、それとも都知事にふさわしい度胸が欠けていたのか。
都民の怒りはもうひとつ。
このような空気の中で「都議会を解散する」と言った小池氏は都民にとって魅力的に見えたことであろう。
今回の都議選で小池氏がとった手法はあの小泉元首相のそれとよく似ている。
これは小池氏本人がそう思ったのか、ゴースト的な指南役がいたのかは知らない。
そして「都議会をぶっ壊す」とまでは言わなかったけれど、立候補を表明してすぐに「都議会を解散する」と言わしめたのも、敵が誰であるかをはっきり示したことが都民の共感を得たのだと思う。
しかしながら、都知事には議会に対して直接の解散権はない。
都議会の解散は、都議会から都知事の不信任案が提出・可決されてからの後のことになる。
ジャンヌ・ダルクは19歳の若さで火刑にされた。そのために歴史に残る人物となった。
まだまだ東京都議会から目を離せない。