安倍首相の北海道被災地の視察など今は必要ない!


 安倍首相が震度7地震に見舞われた北海道の被災地を9日に視察することが検討されているという。

 とんでもない。

 被災直後の現場がどのようなものか、安倍首相は全く理解していない。

 そこへ一国の総理大臣が行けば、警備や案内などでどれほど多くの現地の人が駆り出されるか、今更考えなくてもわかることだ。

 今一番必要なことは、安否不明者の捜索やライフラインの復旧などに現場の総力が少しも欠けることなく振り向けられることであろう。

 民主党政権時代、福島原発事故が起きた直後に、当時の菅直人首相が現地を視察し、現場責任者を振り回したことを自民党は痛烈に批判したことを忘れてはいまい。

 その時に自民党がたびたび口にしたのは、菅首相の突然の「現場視察」というパフォ-マンスが事態をより深刻にする原因になった、というものである。

 安倍首相は北海道胆振東部地震の視察で同じ愚を繰り返そうとしている。

 菅官房長官は7日の記者会見で「(安倍首相の視察は)まだ現時点では決まっていない」と答えたが、もし安倍首相がスコップのひとつでも持って、今だ安否不明の人たちの捜索に加わるというのであれば話は別だが・・。