不毛の国会審議に一縷の望み、野田聖子委員長の議事進行采配
メリハリの利いた議事の進行とはこういうことを言うのだろうか。
とくに元厚労省大臣官房統計情報部長 姉崎 猛氏があらぬ方向を見て答弁していた時に、野田委員長が「質問者の方を見て答弁してください」と注意したことが記憶に残った。
一般的にウソつきは話相手の顔を直視できないといわれる。
姉崎氏はなぜ野党の質問者の顔を直視できなかったのだろうか。
また野田委員長は、のらりくらりと答弁する官僚に対して「簡潔に」と注意したり、「質問の意味が分かっていますか」と官僚たちに問う場面もあった。
さらに、官僚らの答弁に不満をぶつけて不規則発言をする野党の質問者に対しても注意をしていた。
とかく与党の出身の委員長の場合は与党に有利な議事の進行をすることが多いものだが、野田委員長の与野党分け隔てない叱責は見ていて気持ちの良いものだった。
たとえどこの党に所属しようが、政治家というのは国家と国民のためにどのような行動をすべきかということを常に認識していれば、不毛の国会などと言われずに済むことだろう。