安倍首相、Youは何しにイランへ?

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 13日、中東のホルムズ海峡付近で日本のタンカーなど2隻が攻撃を受けた。

 折しも安倍首相がイランを訪問している最中である。

 このタンカーへの攻撃を、トランプ大統領にべったりの安倍首相に対する何らかの警告と受けとめたとしても、それは必ずしも荒唐無稽だとは言えまい。

 ホルムズ海峡は「タンカー銀座」とも呼ばれており、一日あたり1400万バレルもの石油を積んだタンカーが何隻も行き来しているという。

 今回の攻撃はその中で日本のタンカーを意図的に狙ったと言えなくもない。

 今まで日本がアメリカとイランの中立の立場をとってきたのならばともかく、トランプ大統領にべったりの安倍首相ではたとえ仲介が目的であったとしてもイランをはじめとする中東の人たちの理解を得ることは難しいだろう。

 むしろ安倍首相のイラン訪問は、かえってイランをはじめとする中東の人たちの日本に対する認識を悪く変えてしまうかもしれない。

 今までの安倍外交を見て思うのは、いつも自分が目立つ舞台に立つことしか考えていないことである。

 自分に都合の良いことしか頭にないから、ネガティブなことを予想しない、いや予想しても無理やり排除してしまう。

 参院選を前にしての今回の安倍首相のイラン訪問は、日本国民に対して目立つことだけを念頭に置いたものであろう。

 しかしそのことによって、どのようなネガティブなことが予想されるか全く考慮されていない。

 最悪の場合、このホルムズ海峡でのタンカー攻撃は世界を混乱に陥らせる発端になるかもしれないのだ。

 今回の安倍首相のイラン訪問によって、アメリカや日本が意図する方向が少しでもそれたら、真っ先に危機的な状況に陥るのは日本であることを安倍首相は銘記していただきたい。

 安倍首相が今やるべきことは、イラン訪問ではなくて、イラン核合意から離脱したアメリカを質すことではないのか。

 多少の矛盾が生じていても核合意によって治まっていた中東に、突然の緊張を生み出したのはアメリカのトランプ大統領であることは明白なのだから。