この日の国会中継(2)~現社長と前社長の論戦
19日の国会中継を観ていたら面白い対決があった。
「衆議院TVインターネット審議中継」画面より
野田氏は民主党政権の最後の総理であった。
総理を経験した者が現総理大臣を問い質すこの様子を「前社長と現社長」という風に野田氏は表現していた。
ここでお断り
野田佳彦氏の肩書きをタイトル、文中ともに「元総理」と記していましたが、正確には「前総理」でした。ここで 「元」を「前」に訂正させていただきました。ただ、「元」が必ずしも間違いでなく、過去の総理大臣は一つ前、二つ前にかかわらず元・総理大臣と言う(http://流行速報.com/1170.htmlより)そうです。
これらは決して皆様方の誤解ではなく、私の不注意によるものです。お詫びいたします。
意外に思ったのは前総理大臣の質疑の様子であった。いや様子というよりその雰囲気であった。
前総理の野田氏の質疑の一言一言が重いのである。
この人はこんな人だったのか。よく通る声で一語一語質問するその姿には一種の威厳が感じられる。
それに比べ安倍総理の答弁が非常に軽く聞こえるのは気のせいだろうか。
野田氏の質疑はむやみに持論を展開することも無かったし、内容は素人の私にも手に取るようにわかる単純明快なものであった。
それに比べると安倍総理の答弁は的を外れているようにも思える。いや故意に外して答弁している。
国会の審議において、政権与党は野党からいろんな攻撃を受けるのが仕事である。
野党は政権与党を攻撃するのが仕事であろう。
その結果、どんな試練にも耐えられる強固な法案が作られるのであろうと考える。
野党から攻められることに泣き言を言う政治家は要らない。
さらに言う。
総理大臣である者がことさら「総理大臣である私が・・・」とか、あるいは「おたくが与党であったころは」と言う。
安倍総理が現在の日本国の一番の権力者であることは言わなくてもわかる。
それをことさら口にするのは 一種の脅しである。
またその時々で立場が違っていたことを理由に挙げて、事がうまく進まない原因にするのはもってのほかである。
仮に将来、今検討されている消費税10%増税や軽減税率が原因で日本経済がガタガタになった場合、その原因をその時代の安倍首相や与党に転嫁されてはたまらないだろう。
そういうことにならないために予算委員会ではしっかりと討議してもらいたい。
今、ラジオとテレビとインターネットで国会中継を視聴している。
テレビがデジタルになってアナログのラジオと音が数秒ずれる。そしてインターネットはさらに音が大きくずれる。
それが 微妙に辛い。
ただ一ついい点がある。
見逃した場面、あるいは聞き逃した音声を改めてすぐに視聴できることである。
一つの放送に絞っていないのはそのためである。
一つに絞ることは危険をはらむ。
何事も万が一の用心が必要である。