答弁書読み違えで思う

 
 15日の国会審議の席上、石破茂地方創生担当相は審議入りした地域再生法改正案の提案理由説明で古い答弁書を間違えて読み上げたそうである。
 
 事務方が間違って古い答弁書を石破大臣に手渡したそうで、その点で言えば事務方の不手際は明らかである。
 
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 石破大臣は「部下の責任は私の責任」と語ったそうだが、はらわたは煮えくり返ったかもしれない。
 
 国会でこのようなことを見聞すると、本当に事務方のうっかりミスだったのかと疑いを抱く。
 
 安倍内閣における石破大臣の立場を考えると、ひょっとして、と思うのである。
 
 私の悪い癖である。
  
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 大臣と事務方のかかわりで一番記憶に残っているのは、小泉政権時代に外務大臣に就任したものの、事務方との対立で更迭された田中真紀子氏である。
 
 田中真紀子氏は事務方をあごで使うとの評判もあり、しばしば事務方の反感を買ったこともあるという。
 
 いやな大臣は放り出せ。口にはしないが内心はそうかもしれない。
 
 大臣として醜態をさらけ出す、あるいは取り返しもつかない場面に遭遇する。結果、大臣という椅子から離れなければならなくなる。
 
 出来るだけ波風立てずに、大臣を辞めさせる。誰のせいでもなく、自業自得で。
 
 ちょっとした知恵のある者がそういう状況を作り出すことは容易であろう。
 

 田中真紀子氏の名が出たついでに思い出すのは、当時田中真紀子氏と対立関係にあった元衆議院議員鈴木宗男氏である。
 
 国後島の友好の家、いわゆるムネオハウス事件などで鈴木宗男氏が議員資格を失ったのも、鈴木宗男氏を好ましく思っていない当時の事務方の影響がまったくなかったとも思えない。
 
 田中真紀子氏と鈴木宗男氏の対立をうまく使って、事務方にとっていわば目の上のコブだった二人を表の舞台から放逐したのかもしれない。
 
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        初春の風物詩~野焼き 悪い虫はこうして焼き払うことも出来るが・・・

 大臣や国会議員は事務方の協力が無ければ、答弁も質疑も心許ないものになると思っている。
 
 事務方の機嫌を取らなければ どこで、どんな形で報復があるかわからない、とも思っている。
 
 本当にそうだろうか。
 
 それがために強い立場で事務方に接することが出来ない大臣がいるのも問題であろう。

 国会には大臣よりも強いゴーストライターが居る、どうもそう思われて仕方がない