官邸が行う狡猾なアメと鞭

イメージ 2


決裁文書は改ざんされた?

 森友問題で国有地取引における財務省の決裁文書の内容が、契約の時とその後に国会議員に公開されたものとで違っている問題で、財務大臣や官僚はあいまいな答弁を続けている。

 国会に公開された文書は、安倍政権にとって非常に都合が悪いと思われる項目が抜けていたりしていた。

 このことは今まで安倍政権の下で官僚たちが国会に提出した文書の信頼性を大きく揺るがすことになる。


第二の佐川氏になりたい答弁!?

 森友問題で野党から追及される大臣や官僚たちは歯切れの悪い答弁ばかりが目立つ。いや、ダメでもともとと考えるのか、開き直って答弁しているようにみえることもある。

イメージ 1

 これら答弁に立つ官僚たちは、良くばあの佐川宣寿元理財局長(現国税庁長官)のように出世したいと思って答弁しているのであろうか。


保身のためにアメと鞭を使っている?

 安倍首相はこの5年の間に、極端なアメと鞭を使って閣僚や官僚たちを自分の意のままに操るすべを身に付けたようだ。

 安倍首相や官邸の顔色をうかがいながら委縮した官僚たちの答弁を聞くと宮仕えの哀れさを誘うが、問題はそんな感傷的なことでは済まされないことだ。

 もし、先ほどの財務省の公文書の書き換えが事実だとしたら、これは一内閣の退陣だけでは収まらないだろう。

イメージ 3

 裁量労働制厚労省が作成したデータがでたらめだったということも併せて、国会に提出される文書が信用できないとしたら、国会における審議の根幹が揺らいでしまうことになる。

 これらの主要な原因の一つは官邸が官僚たちや役所に行っている狡猾なアメと鞭であろう。

 そのために官僚たちは官邸の顔色をうかがいながら資料を作成することになる。

 答弁に立つ官僚の顔の表情を見ていると、苦渋に満ちたものになっているように見えるのは思いすぎだろうか。


官邸の報復

 以前、国会で加計問題が取り上げられた前川喜平文部科学省次官の「あったものを無いとは言えない」の発言は有名だ。

 その前川氏は今年1月初頭にあった某TVでのインタビューで「私の顔はもう忘れていただきたい」と語ったそうである。

 それを聞いて私は思った。

 籠池夫妻の理不尽な長期勾留もそうであるが、前川氏も官邸の見えない圧力を受けているのかもしれない、と。


イメージ 4
 安倍昭恵首相夫人つき秘書として働いていた谷査恵子さん(写真左)
現在は在イタリア日本大使館1等書記官に就いているが     
これは日本のマスコミから遠ざけようとするための異動だったのだろう     

 私怨も含めた官邸の狡猾な報復は、いろんな形で、もはや一国民でしかない人間さえをも恐怖に堕とし入れようとしている風にしかみえない。

 政権に楯突く者は誰であれ容赦しない。

 このことは、権力によって民主化運動を封じ込められそうになっている近隣国のニュースと錯綜するのである。