楽しみましたか? エープリルフール

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  今朝(4月2日付け)のある新聞に次のような記事が載っていた。

 この新聞社のニューヨーク支局から寄せられたもので「楽しめぬ4月バカ」と見出しが付いていた。

 前オバマ大統領がトランプタワーで電話盗聴をしていたとトランプ米大統領が口汚く罵ったことから、最近の米の各メディアはその止まらぬ放言に対して、当初は「誤り(False)」と伝えていたが、今は「事実とは異なる」「根拠の無い主張」と表現し始め、そしてトランプ氏が繰り返して言う「不正投票」を「Lie(ウソ)」と伝えるようになった。与党の共和党も(トランプ大統領は)発言を撤回し、オバマ前大統領に謝罪をするべきだ、と言っている。

 記事はこういった内容だが、さらに

 「エープリルフール」を機知に富んだウソで楽しむ米国も今はその余裕がなさそうだ、と結んでいる。


 さて、わが国ではどうか。

 明確な証拠も無いのに、いかにもこれが真実と思わせるような発言をしている政府のお偉方はいないか。

 戦中の大本営発表のようなフェイクニュースを飛ばしている官僚や役人はいないか。

 いくら4月1日といっても、政治家が国民に対してエープリルフールを楽しんでもらっては困ります。

 今は「誤り(False)」と思われても、後に「ウソ(Lie)」と分かった日には目も当てられませんから。


 さて昨日、内閣府「社会意識に関する世論調査」の結果を発表したが、それによると現在の社会に全体として「満足している」人が65.9%もいるそうな。
 
 えっ、本当か?、と驚くばかりである。

 これは前回よりも3.9%も増加し、逆に「満足していない」人は3.9%減の33.3%だったという。

 前回「満足していなかった」人がそっくり「満足した」に移ったようなこの数字。

 
 そしてこれは高齢者ほど満足している割合が高かったという。

 急増している生活保護世帯に高齢者が多いということと、少し矛盾するようなこの結果。

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 当然、統計学的な方法を駆使して調査したのだろうとは思うが、サンプルの選択、質問の仕方などによって結果は変わってくるだろう。


 また「日本が悪い方向へ向かっている分野」として、「防衛」を挙げた人が前回より4ポイント増えて28.2%になって今までの最高になったというのも分かるが、この数字をことさら強調している保守的な新聞もあって、何だ、と思ってしまう。


 というのも「だから防衛費を増やして防衛を高めなければならないのです」という理由に使われそうな気がするからである。


 むしろ憂うべくは、「国の財政」であってこれを挙げた人の比率が一番高い。

 そうなると新聞における調査結果の見出しは「国の財政」を挙げるべきだろうと思うが、これを取り上げると種々税金や年金保険料などに絡ませてくる政治家がいるから用心しなければならない。

 
 こんなふうに社会のごく一部を捉えてこれ以上言うのは控えたいが、ただ発表が4月1日だったからと言って、調査はエープリルフールじゃないでしょうね。