日本を逃げ出す閣僚たち

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 朝鮮半島が緊迫しているこのときに、日本の閣僚たちがゴールデンウィークを利用して外遊することに対して、神奈川県の知事室に勤務する職員が県の公式ツイーッタに私的な書き込みをしたということが各メディアで報じられた。
 
 このゴールデンウィークに外遊する閣僚を批判した新聞記事を引用する形で、「まさに平和ボケ。この時期に??」とこの職員は書き込んだらしい。

 いつミサイルが飛んでくるかも分からない、この時期に予定通りに外遊する安倍首相や閣僚たちの平和ボケを指摘するのは決して誤ってはいない、と私は思う。

 県の公式ツイッターに私的な文章を載せて発信した行為は咎められてしかるべきだが、その思いは理解できる。

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 29日早朝に北朝鮮が発射したミサイルは失敗だったと言われている。

 ミサイルは今までと異なる内陸部からの発射で北東方向に飛んですぐに爆発したという。

 これが本当に失敗だったのか、何らかの実験だったのか、それは北朝鮮だけが知ることである。

 もしこれが日本を狙ったミサイルであったとしたら、そして日本領土に着弾したとしたら、さらにその弾頭が通常爆弾でなく核爆弾としたら、あるいはサリンなどの化学兵器だとしたら、その時に日本を遠く離れて外遊していた閣僚たちはどうするのだろう。

 最悪の事態を予想して行動するという発想が日本の閣僚たちにあれば外遊どころではあるまい。

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 ミサイル発射が報じられたとき、北陸新幹線は緊急停止し、東京メトロは全線で運転を取りやめた。

 これこそ危機管理における基本的な行動である。

 ゴールデンウィークの期間中に北朝鮮からミサイルは飛んでこないかもしれないし、核実験などしないかもしれない。

 そうだとしても、このような時期に日本を留守にしてあえて外遊する閣僚たちはどういう神経をしているのか、全くわからない。

 アメリカに武力攻撃をする口実を与えないやり方で北朝鮮は相変わらずアメリカやその同盟国に威嚇をするだけかもしれない。

 しかし、今はあの朝鮮戦争以来、日本は最悪の状況にある。

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 私には、閣僚たちがこの時期に外遊するのは「平和ボケ」というより、安心できなくなった日本から一時的にしろこそこそ逃げ出していく姿にも見えてくる。

 それは先の大戦で、敗戦濃厚となった旧満州国の軍の幹部たちが一般の日本人たちを置き去りにして自分たちだけでこっそり逃げ出して日本に帰った、その情景と重なるのである。