森友学園強制捜査は安倍政権による国民への見せしめか?


 19日の安倍首相の記者会見が終わった直後の午後7時から始まった大阪地検特捜部による森友学園への強制捜査は、夜通し11時間も行われたという。

 たとえ補助金詐欺などで疑われていようとも、証拠隠滅などの恐れなどないのに、突然深夜に大勢の捜査員が一般法人の施設や個人宅を強制捜査するなど、あまり聞いたことがない。

 翌日、その模様がテレビのニュースで流れていた。

 籠池前理事長は捜査員に対し「これは国策捜査だ」と言っていたが、わざわざ深夜にまたがる一連の捜査は、安倍政権による「国民に対するみせしめ」の何物でもないだろう。

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 「政府に対して反抗するとこのようになるぞ」という国民に対する脅しである。

 今でさえこのような政治手法をとる政権が、今度は「共謀罪」法というものを振りかざしてどのように市民弾圧をするのか、想像するだけでも恐ろしい。
 
 国家権力を総動員してまで恨みを晴らす安倍首相は、一体何を考え、日本をどういう国にしようとしているのか。

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 戦後の自民党政権の下で日本の発展と国民の幸せにそれなりの貢献してきたことはそれなりに認めたい。

 しかしながら時代とともにその間にいろいろな政治の混乱があった。

 政府と国民が激しくぶつかり合う時代もあった。安保闘争はその最たる騒動であろう。

 しかしそのような時代でも、その時の政権トップが国家権力を駆使して騒動を起こした一国民に対し、見せしめのような脅しをかけたことは聞いたことがない。

 今回の森友学園強制捜査は、籠池前理事長の補助金詐欺などの疑いに名を借りて、安倍首相の私的怨恨を晴らしたように思えてしょうがない。

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 本来、政党というものは荒波にもまれる時間が長ければ長いほど、党内の思想や信条がより収斂した高質なものへと成長していくものだが、今の自民党はただ一人の乱暴な振る舞いに翻弄されて、大きく劣化してしまったようにみえる。

 現在の自民党の最大の不幸は、大きな国家権力を持った人間に対して、閣僚や側近の中に進言する者がいないことである。

 憂うべきは今の与党や野党に日本を治める政治家がいないことだろうか。

 いや、そう思いたくないという、一縷の希望も持っているが。